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2015年9月

2015年9月23日 (水)

奄美3:用海岸でモーターパラグライダー

大浜海浜公園を訪れた後,名瀬で遅めの昼食をとった。今回の旅で残念だったのは,鶏飯の美味しいものに巡り合えなかったことである。どこも出汁がいまいち。案内してくれた人いわく,自宅のものが一番おいしいとのこと。そのパターン,よくある。

また,名物という山羊汁,途中までは美味しくいただいたが,急にあの独特の臭みを感じるようになり,そこから身体が受け付けなくなってしまった。基本的に何でも美味しくいただく私だが,山羊汁を残さず食べきるのは無理だった。

ついでに,「酒には呑まれろ」の私,今回はお店の人のお勧めの黒糖焼酎をいただいたが,こちらもあまり合わなかった。黒糖焼酎はかなり好きな方で,普段からよく飲んでいるものの,合うものとそうではないものとがあるようだ。

ただし,その他のものは美味しくいただいた。奄美はおいしいものが多いように感じた。

さて,昼食を済ませた後,笠利崎の南に広がる用海岸で,モーターパラグライダーによる遊覧飛行を経験した。


奄美は海も海岸もきれいなところが多いが,この用海岸,ガイドブックなどにはほとんど記述がない。穴場というのではなく,取り立てて特徴のない海岸なのであろうか。それとも何か理由があるのだろうか。そこはよく分らない。が,十分すぎるほどきれい。

Kap01_amami_c1_201508            * 浜辺からみる用海岸(2015年8月)

沖にまで広がるサンゴ礁の外礁が外海の荒波を受け止め,それより陸地側はほとんど波が立たない静かな浅い礁池となっている。そして,その浅い礁池の部分の海水は緑がかった水色をしており,外礁より外海の深い青色とは対照的である。これだけきれいでも注目されないとは,どれだけきれいなビーチがあるというのだ,奄美には。

Kap01_amami_c2_201508            * モーターパラグライダー(2015年8月)

さて,モーターパラグライダー,操縦者の方とお客さんとの二人乗り。モーターが付いているとはいえ,風がないと飛べないとのこと。また,風の状態に応じて飛ぶ場所も変更するらしい。この日は昼ごろまで風が吹かず,飛べないかもしれないとの連絡を受けていたが,昼過ぎになって風が出てきて飛べることとなった。やはり日頃の善行が肝要である。

Kap01_amami_c3_201508            * 上空からみる用海岸(2015年8月)

パラグラーダーで上空へ。まず,真下に広がる用海岸。8月の16時過ぎだというのに見事なまでに人がいない。ただ,帰りがけに2組の家族を見かけた。この2家族でこれだけのビーチを独占できるのである。なんともうらやましい。

Kap01_amami_c4_201508_2             * 上空から用海岸とその南方をみる(2015年8月)

さらに上空まで飛行する。外礁を挟んで外洋側の深い青色と陸地側の浅い礁池との色のコントラストが印象的である。礁池の部分では海底のサンゴ礁の色がそのまま見えているように感じるが,所々に白波が立っていることや海岸の白い砂と色が違うことなどから,それらが海水の下にあることがわかる。海水の透明度がとても高いのである。

ただ,少し残念なのが,この日は靄がかかっており,遠くが霞んでしまっていることである。左手最奥部があやまる岬付近と思われるが,かなり見えにくい。ちなみに,手前に見えるちょっとした岬とあやまる岬との直線距離は3kmほど。この日の視程は10kmは超えないであろう。

それでも,用海岸から砂浜とサンゴ礁が海岸沿いにずっと連なっている様子が見える。そして,これらの海岸,Google Mapでは海岸名が出てこない。地名を付すほどのものではないということか? それだけ奄美はきれいな海岸に恵まれているのである。

Kap01_amami_c6_201508            * 上空から用海岸とその先の笠利崎をみる(2015年8月)

パラグライダーは方向転換し,南から用海岸とその先の笠利崎を眺めることになった。海を見ていると,中央やや奥にちょっとしたサンゴ礁の切れ目があり,深い青色に見える海水が陸地側に入り込んでいる。

Kap01_amami_c7_201508            * 上空からみるリーフギャップ(2015年8月)

このようなリーフギャップがサンゴ礁の所々にできていて,透明感あふれる緑がかった水色の海水がサンゴ礁の景色にアクセントをつけている。しかし,こういうところから外洋へと海水が流れ出していくであろうことを想像すると,波の立たない静かな礁池でも,油断はできない。離岸流が発生するからである。ガイドブックでも離岸流についての注意書きが掲載されているものがあった。離岸流の状況については地元の人に聞くのがよいそうだ。静かな海とは言え,注意が必要だ。

なお,ちょうどこの辺りにはウミガメがまさしく大量に浮かんでいたものの,それらはいい感じに撮影できていなかったので,紹介するのは断念。これだけきれいなビーチがこんなに長く続いていて,しかもほとんど人がいない。そりゃ~,ウミガメもたくさんやってくるよね。なお,4~8月はウミガメの産卵シーズンらしい。

と,こんな感じでモーターパラグライダーによる遊覧飛行は終了。飛行時間は20分くらい。30代半ばになって急に高所恐怖症となった私であったが,それほど怖くは感じなかった。8000円ちょっとと少しお高いが,経験する価値は十二分にあるだろう。

さて,遊覧飛行が終了して帰路へ。楽しい時間もいよいよ終ろうとしている。明日からまた日常生活に戻るのか,いやだなぁ~,などと考えながら空港までの道を急いでいたところ,我々の行く手を遮るものが。それはサトウキビ畑からヒョイと出てきたトラクター。ちょっと雰囲気を出してみようということで,画像は少しいじってみた。

Kap01_amami_c8_201508            * サトウキビ畑とトラクター(2015年8月)

とてものどかで,なんとなく懐かしいけど,楽しい時間が終わりを迎えてどことなく寂しい,そんな雰囲気がただよってくる風景だった。

こんな感じで強行日程による奄美観光は終わりを告げた。今回は,とにかく奄美のいいところをたくさん紹介してほしいとリクエストしたので強行軍となったが,おかげで密度の濃い充実した旅となった。

次に奄美を訪れる機会がある時は,予定はあまり詰めずにゆっくり過ごして,別のかたちで奄美の良いところを満喫したいと思う。

2015年9月 7日 (月)

奄美2:奄美海洋展示館

奄美では,マングローブの原生林を訪れた後,大浜海浜公園内にある奄美海洋展示館を見学した。

大浜海浜公園は名瀬から比較的近くにある綺麗なビーチで,海水浴客もいたが,混雑している様子はなく,のびのびと気持ちよさそうに海水浴を楽しんでいる感じであった。しかし,案内してくれた知り合いによると,昼間に泳ぐのは観光客とのこと。地元の人は,日差しがきつい日中ではなく朝方や夕方に泳ぐらしい。

さて,この奄美海洋展示館,入ってすぐに奄美の海を再現したサンゴ礁大水槽があった。そこにはウミガメや様々な魚たちが悠然と泳いでいた。

Kap01_amami_b2_201508                * 水槽を泳ぐ魚たち(2015年8月)

この水槽の上では,ウミガメや魚たちにエサやりを体験することができるというので,実際にやってみた。エサは普通のレタス。指でつまんだレタスを垂らすとウミガメが首を伸ばしてパクッと食い付いてきた。あまり近くでやると指を噛まれることがあるらしい。ちょっとしたスリルを味わえる。そして,ウミガメを直に触れること,さらにはつかんで持ち上げることもできた。ウミガメの皮膚はフニフニとやわらかい。なかなかできない貴重な体験である。

また,このレタスにはほかの魚たちも元気にパクついていた。魚が普通に泳げるやや深くなっているところでは,熾烈なエサ獲得闘争が行われていた。レタスにそこまで食い付くか?と素朴に驚いた。そうした中,すこしでもその闘争を避けようとして,手前の浅瀬になっているところまで上がってくる魚がいた。でも,浅瀬なため,普通には泳げない。ということで,浅瀬にやってくる魚は体を90度倒し,横向きになりながら必死に泳いでエサにありつこうとしていた。そこまでして食うものか,レタスって。という感じで,なかなか見ることのない光景を見ることができた。

ウミガメや魚たちのエサやり体験,楽しくて夢中になっていたので,写真は撮っていない。

さて,楽しいエサやり体験が終わり,水槽の中を見ることのできる場所まで戻ると,立ち泳ぎをしてその場から動かない魚がいることに気が付いた。なんだろう?と思ってじっくり見ていると,泳いでいるというふうでもない。ますますなんだ?と不思議に思いながら近くの解説を読むと,それはコバンザメであった。水槽の壁面に吸い付いたままじっとしている様子。泳ぐことに疲れたのか?生きていくってたいへんだよね。たまには楽をしたいその気持ち,よくわかるよ。

Kap01_amami_b3_201508                * 壁面に吸い付くコバンザメ(2015年8月)

今回は時間のない強行軍だったので,ここでは奄美海洋展示館を見学しただけで終わったが,この大浜海浜公園,そもそもきれいなビーチがあるし(日本の渚百選に選ばれている),公園内には,奄美の歴史文化的建造物である高倉が展示されている。また,夕日や星空もきれいとのこと。

時間のある時にゆっくり訪れたい場所が奄美にはたくさんあるようだ。

2015年9月 2日 (水)

奄美1:マングローブ原生林

3年ぶりの更新。多く?の人に「近いうちに更新します」と言いながら,放置しちゃっていた。

さて,鹿児島出身の私,興味がありながらも離島に行ったことが一度もなかったのだが(沖縄は行ったことある),今年に入り,離島を訪問する機会を得た。人生初離島である。それも2度も。そして,予想に違わず,良い風景をたくさん見ることができた。そこで,これを契機にブログを再開しようと考えたのである。

なお,その2度とは,ゴールデンウィークに姉家族と母と甑島を訪れたものと,8月に知り合いの案内で奄美を訪れたものである。まずは記憶の定かなうちに,ということで奄美から。

今回の奄美訪問は強行軍で,滞在時間が24時間未満だったので,奄美のいい所をひたすら案内してもらうという感じだった。夕方の便で奄美に着いて,晩は名瀬で食事とお酒をいただき,翌日にあちこち見てまわって夕方の便で帰った。今回紹介するのは,2日目の午前中に訪れた住用町のマングローブ原生林である。

このマングローブ,干潮時には干潟が現れ,シオマネキのダンスなどが見られるとのことだが,満潮時に訪れて水面からマングローブを見ることにした。また,ガイドブックによると,ここではカヌー体験が基本のようだが,ガイド付きの遊覧船に乗ることにした。

役勝川沿いの船着き場から遊覧船(数名しか乗れない)に乗船。雲は多いものの薄雲が多く,青空も見える。太陽は雲に隠れており,厳しい日差しを浴びずにすむし,眩しすぎることもない。船に乗るには絶好の日和だ。日頃の行いが功を奏したのである。善行は積むべきものである。

Kap01_amami_a1_201508             * 役勝川両岸に広がるマングローブ(2015年8月)

さて,川を下っていくと,メヒルギが花を咲かせていた。ガイドブックには見頃は6月とあるが,まだまだたくさん咲いていた。また,オヒルギの花も咲いていたが,こちらの見頃は8月でちょうど真っ盛り。たまたまどちらの花も楽しめる時期に訪れたようだ。やはり日頃の行いは大切だ。

Kap01_amami_a2_201508             * メヒルギの花(2015年8月)

Kap01_amami_a3_201508             * オヒルギの花(2015年8月)

この住用のマングローブがオヒルギの北限地と言われており,「国定公園特別保護区」に指定されている。一方,メヒルギの方は,鹿児島市喜入町に群落があるが,こちらは人為的に持ち込まれたものだという。

さて,船は住用川の支流?のマングローブ原生林の中に進んでいく。座っていても頭をぶつけそうになるくらい,場合によっては船の高さギリギリのところまで,木の枝が伸びてきている。木の枝にぶつからないよう注意しながら,なかなか目にすることのないマングローブの風景に息をのむ。なお,大雨が降ると,ハブが流れてくることがあるらしい。

Kap01_amami_a4_201508             * マングローブ原生林の中へ(2015年8月)

マングローブ原生林を進むと,木の葉などに加え,白い綿状のものが流れているのが見えた。

Kap01_amami_a5_201508             * 川を流れる白い綿状のもの(2015年8月)

なんであろう?と近くに流れてきたものを見てみると,それはサガリバナであった。

Kap01_amami_a6_201508             * 川面を流れるサガリバナ(2015年8月)

このサガリバナ,マングローブ近くの湿地に自生し,夜間に花が咲き,甘い芳香を放つとのことだが,前日の夜に名瀬で飲み歩いていた際に街中でも見かけた。

Kap01_amami_a7_201508             * 夜に咲き誇るサガリバナ(2015年8月)

サガリバナはきれいな花を咲かせることから,街中でも育てられているのであろう。ただ,この花は朝には散ってしまうとのこと。つまり,川面に浮かぶサガリバナは,夜に花を咲かせたものが朝になって散ってしまい,その散った花が流れてきていたのである。

マングローブ原生林の中は,川の流れが穏やかで波が立っていないことから,水面は鏡のように反射している。その上を白い綿状の瑞々しいサガリバナが上流のほうからゆっくりいくつも流れてくる。夜に咲いて一晩で散ってしまうという話もあわせて,なにやら幻想的だ。

ちなみに,太陽が高くなったあとのサガリバナ,陸の上で散ったものや落ちずに枝にとどまっていたものは,しなびているうえに茶色く変色していて,ちょっと可哀想な感じがした。

さて,船は川の本流に戻って船着き場に向かう。雲が多くて霞んでいたものの,それがかえって遠近感を増す効果をもたらしていた。加えて,この日は風もなく,本流の方も川面が鏡のように反射していた。遠くを見ていると,どこまでが水面でどこからが空かがわからなくなる。ゆらゆらと心地よい船の揺れと合わせ,空中に浮かんでいるかのような感覚に襲われた。

Kap01_amami_a8_201508             * 穏やかな役勝川の水面(2015年8月)

また,船から体を乗り出して川底を見てみると,そこそこな大きさの魚があっちにこっちにと泳ぎ回っている。話を聞くとリュウキュウアユとのこと。リュウキュウを冠しているが,沖縄本島では絶滅したため,世界でこのあたりにしか生息していないらしい。

住用川と役勝川の河口部に広がるこのマングローブ原生林,国内で2番目の規模を誇るものであり,マングローブの自然分布としては北限にあたるという。そして,多くの動植物が生息し,リュウキュウアユをはじめとして珍しいものが多いという。貴重な財産である。

今回は満潮時に船からマングローブをみたわけだが,干潮時にも見どころがたくさんあるようだ。また機会を見つけて,干潮時のマングローブも見てみたいと思う。

【参考にした資料など】Wikipedia,『かごしまよかとこ100選 「四季の旅」』(鹿児島県観光交流局観光課,2007年),『地球の歩き方JAPAN 奄美大島 喜界島 加計呂麻島 徳之島』(ダイヤモンド・ビッグ社,2015年)

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